こんにちは。
やまもりのくまです(^^)

 

「その楽譜、ピアノで弾ける?ピアノの楽譜の選び方」で、
あなたがお持ちのその楽譜が
「ピアノで弾ける楽譜」であることが確認できたところで。

今度は
私が楽譜をどのように見ているか、をお話しします。

 

楽譜の読み方に、正解はありません。
最終的に、ちゃんと読めていればいいんです。

ですが、
確認すべきポイントはいくつかあります。
ここでは大きく3つの段階に分けてご説明しますね(^^)

楽譜の全体像を知る

まず最初の段階で、
私が楽譜を読む際に確認する項目を、
例として下の楽譜に沿って見ていきます。

①題名
②作曲者、編曲者、作詞者名
③曲想
④テンポ
⑤音部記号
⑥調号
⑦拍子記号
⑧曲の構成
楽譜の読み方

 

①まずは題名。
特にテキストを進めている時など、
今弾いている曲の題名を知らずに弾いている生徒さんを見ることがあります。

が。
題名は、その曲を一言で表した大事な情報です。
「誰のための」、「どんな様子を表した」、「何をテーマに」など、その曲を理解するための重要な一言が書いてあります。

だから、まずはここをチェック。

 

②次は、作曲者、編曲者、作詞者などをチェック。
今は特に知っているからどうということはありませんが、最後の方で重要になってきます。

 

③曲想とは、その曲をどんなイメージで弾いて欲しいか、という思いや願いが書いてある音楽記号です。

曲の初めに書いてあることが多いですが、曲の途中で雰囲気が変わるところになどにも書いてあります。
とりあえず曲の最初に書いてあれば、そこをチェック。

 

今回は「con brio」と書きました。
右手にスラーはあるものの、左手の動きを「活き活きと」弾いてほしいなという願いが込められています。

 

テンポ=速度記号です。
どのくらいの速さで弾いたらいいかということが書いてあります。

テンポは、音楽用語(言葉)で書いてあることもあります(AllegroやAndanteなど)し、
この例のように、「音符=数字」という風に書いてあることもあります。

この速度記号と③曲想を表す記号というのは一見区別がつきにくいので(どちらかしか書いていないこともよくあります)、
「これなんて読むんだろう?どんな意味だろう?」と思ったときは、一度ググってみてください。

 

⑤さて、ここまで見て初めて楽譜を見ます。
楽譜で一番最初に見るのは、音部記号と呼ばれるト音記号やヘ音記号です。

これらの記号は、音の高さを決める重要なものになります。

 

ピアノの楽譜では、基本的には上段が右手、下段が左手となっています。
ですが、右手がト音記号、左手がヘ音記号と決まっているわけではありません。

ですので、ここに書いてある記号を必ず確認してから楽譜を読み始めます。

 

上段がト音記号、下段がヘ音記号の楽譜しか見たことがない人はここを重要視していませんが、
本来楽譜は、段の高さと音部記号が結びついているわけではなく、
どちらの段でも、ト音記号もヘ音記号も使います。

 

高い音を表すにはト音記号が都合がよく、
右手は高い音を弾くことが多いので、
右手で弾く音を表している上段にト音記号の楽譜が多いだけなんですよね。

右手でも低い音を弾く場合には、ヘ音記号を使います。

 

なので、この「音部記号」と呼ばれるト音記号やヘ音記号は、絶対に確認しないといけません。
というか、ここを見ずして楽譜は読めません(笑)

 

調号とは、ト音記号やヘ音記号の隣に書いてある#や♭のこと。
これらがない場合もあります(今回の例のように、「#や♭が書いていない」というのも大事な情報です)。

また、途中で変わることもありますが、調号は必ず各段の始めの音部記号(ト音記号やヘ音記号)の隣に書いてあります。

 

調号についてここで詳しく説明するのは控えますが、ほら、カラオケで「キーを変える」ってあるじゃないですか。
+や-のボタンを使って、自分の歌いやすい高さに曲の高さを変えて歌うことがありますよね。
あの「キー」を楽譜で示している記号が、「調号」です。

ここを確認しておかないと「音の高さ」が変わってきてしまうので、絶対に見ておきます。
調号、大事です。

調号について、詳しくはこちら

 

⑦拍子記号とは、楽譜に書いてある分数のような数字のこと。
曲の最初には、必ず書いてあります。

もし数字がなければ、このような記号ではないでしょうか?

 

Cは4分の4拍子、
4分の4拍子
Cに|は2分の2拍子のことです。

 

上の図にあるように、4分の4拍子、2分の2拍子は記号で表されることもあります。
(でも、今あるポップスの楽譜などは、数字で書いてあることが多いです)

拍子記号は調号とは違い、その曲の間変わることがなければ、曲の最初にしか書いてありません。
なので、その曲の一番最初の小節で、必ず確認する必要があります。

 

また、拍子記号を読んでおかないと、リズムを読むことが困難になります。
(なぜ??)
なので、ここもとても大事。

 

⑧さて、①~⑦までをザっと確認したら、
今度は楽譜をもっと引いて見てみます。

楽譜は、左から右に、上から下へと進んでいきますが、必ずしもそれだけではありません。
どういうことかと言うと、「戻る」記号や「繰り返す」記号、「飛ばして次へ進む記号」「終わりを示す記号」など、

「楽譜における曲の流れ」

を示す記号がいくつもあります。

それらを確認することで、全体像を把握できます。
ここからあっちへ飛んで、ここに戻って、そこで終わるのね、といった具合です。

 

曲の流れを把握しておけば、途中まで読んで「あれ???ここからどうするの???」とならずにすみます。
何ページあるかの確認もします。
(長いと気合がいるので(笑))

上の例では、繰り返しなどはなく、左から右へ流れて終わる、という形になっています。

いわゆる「楽譜を読む」という工程

ここからが、あなたが思う「楽譜を読む」という工程ではないかと思います。
私は「音取り」と言うことが多いです。
実際に音符を読んでいきます。

⑴右手の音の高さを読む
⑵右手の指使いを決める
⑶右手のリズムを読む
⑷左手の音の高さを読む
⑸左手の指使いを決める
⑹左手のリズムを読む
⑺両手で拍とどの音が合うのか確認する

私は特にポップスは両手を一緒に読んでしまいますが、
生徒さんには「まず片手ずつ!!」と口を酸っぱくして言っています。
片手がきちんとできずして、両手はやはり難しいです。

 

ここでのポイントは、⑵と⑸です。
私の場合、リズムを読むより先に、指使いを決めてしまいます。
これは二度手間を省くため、そして出来るだけ失敗や間違えを減らすためです。

指使いを決める前にリズムを読んでしまうと、だんだん弾けた気になってしまい、指使いがおろそかになります。
そして、上手く弾けなくなったところで初めて、指使いの重要性に気づきます。

そこで初めて指使いを直していってもいいのですが、それって二度手間ですよね。
さらに、それまで間違った指使いで練習しているということになるので、それは練習していても「失敗を練習した」ということになります。

ピアノの上達への近道は、失敗より成功を多くすることです。
せっかく同じ時間練習するなら、ポイントを絞って正しく練習したいですよね。

音の高さの読み方や、リズムの読み方は、こちらで分かります。

曲を弾き込み、理解を深める

さて、一通り音の高さ、指使い、リズムが読めたところで、最後に曲を弾き込み、もっと知る段階に入ります。

❶指や手に覚え込ませ、動きを滑らかにする
❷②曲想や③テンポ、速度変化の記号などをもう一度確認し、曲全体の雰囲気を決める
❸強弱を確認する
❹細かいアーティキュレーションを確認する
❺音、休符、記号などが「なぜそうなのか」を考える
❻自分の演奏を撮って聴く
❼同じ楽譜の違う出版のものがあれば買って比較する
❽作曲家や編曲者、歌詞、その曲にまつわるエピソードなどを調べる
❾他の方の演奏を聴く
❿❶~❾を繰り返し、もう一度曲作りをする

 

工程が多くびっくりされたかもしれませんが、
ここで大事になるのは
曲をもっと知り、自分のものにしていくという方向性です。

 

❶「手や指に覚え込ませ、動きを滑らかにする」は、テクニック的なことになります。
手が、体が、頭が、その曲を覚えるまで弾き込みます。
「あれ?どうだったっけ?」
と迷う時間があると、変な間ができます。

迷わないくらい徹底的に。
が、「ピアノを弾く」の基本です。

 

❷は「②曲想や③テンポ、速度変化の記号などをもう一度確認し、曲全体の雰囲気を決める」。
最初に一度確認はしていますが、弾くのに精いっぱいだとこの辺りをすっかり忘れています。
なので思い出すためにも、もう一度確認します。

 

この段階ではまだ割とざっくりと、「この曲をどんな風に弾こうか?」ということを再確認。
曲想やテンポなどは途中で変わることもありますので、
曲の最初だけでなく、複縦線(楽譜にある縦の二重線)のあたりもチェック。
(複縦線は曲の切れ目を表すので、何か変化があるとすれば複縦線と一緒に書かれることが多いため)

 

❸強弱はかなり意識されていると思います。
f(フォルテ:強く)とかmp(メゾピアノ:少し弱く)とかですね。

でも・・・
強弱って、「実際どのくらいを言うのか?」が難しくないですか?

どのくらいがfなの?mfとfの違いは???
そのあたりも、別のページで解説していきたいと思います。

 

❹「細かいアーティキュレーション」って何かというと、
例えばスタッカート、スラー、装飾音符の入れ方、ペダルなど、
「どう表現していくか」に関わる部分のこと。

スタッカートだって、「どのくらいの長さで切るのか」で全然印象変わってきます。
ただ「切る」としか考えていないようではもったいない!!
「どのように切るのか」を考えていく段階になります。

 

❺「音、休符、記号などが「なぜそうなのか」を考える」ですが・・・
この辺りから、上級者向けにはなります。

とは言いつつ、最終的にはたどり着きたいところ。

 

音には意味があります。
休符にも、記号にも、やっぱり意味があります。

作曲した方が、編曲した方が、どのような想いでそこに音や休符を書いたのか。
なぜ、その記号を用いたのか。
楽譜を書いた人の意図を慮(おもんばか)る、という工程です。

 

これをすることで、音への意識が変わります。
1音1音を大切に弾けるようになります。

 

❻ピアノ上達のために絶対にすべきことは、今の自分の状態を知ることです。
すなわち、録音や録画で自分の演奏を聴くこと。

昔は「録音」のハードルが高かったですが、今ではスマホで手軽に録音も録画もできます。
弾いているときは精一杯なことが多いので、ぜひ、ご自分の演奏を撮って聴いてみてください。

 

そこから、「どこをどうしたらもっと上手になるか?」を工夫していきます。
ピアノが上手くなりたければ、まずは自分の演奏を客観的に見つめること。
録音・録画、とても大事です。

 

❼楽譜って不思議で。

ポップスでは、同じ曲でも編曲者が違えば別の曲になる。
クラシックでは、同じ曲で同じ楽譜でも、編集者が違えば解釈が違う。

面白くないですか?
同じ曲なのに。

 

で、特にクラシックだと楽譜も基本同じです。
でも、出版社によってちょっと違うところがある。
なのでその違いを学びます。

なぜ違うのか?この楽譜(本)を監修した人はその曲をどう捉えているのか?
それらを踏まえて、「私」はどう弾くのか?を考えていきます。

 

私は結構コレクター気質があるようで、
この「楽譜集め」が好き。

でも、集めるだけではダメ。
それらをどう演奏に生かすかです。

 

❽好きな人のことって、アレコレ知りたくなるじゃないですか。
出身地は?何が好き?週末は何してる?

「曲を知る」

ということも、それに似ています。

 

誰が曲を作ったの?その人はどんな人?他にどんな曲を作ってる?
歌詞にはどんな意味が?どんな想いで書かれたの?
この曲、どんな時に使われてる?何のために作られたの?この音の並びは何を表しているの?

 

そのようなことを知ることで、曲への理解が深まります。
曲への理解が深まれば、奥行きのある演奏ができるようになります。

 

❾さて、他の人の演奏を聴く、ということですが、
私はこれは自分がある程度曲ができた段階ですることが多いです。

昔は今ほど簡単に音源を聴くこともできませんでしたし、
最初から聴いてしまうと、どうしてもその演奏の印象が強くなってしまい、
楽譜と自分との向き合い方が甘くなるな、と感じたためです。

最初の頃に、どんな曲かな?とちょこっと聴くことはあります。
が、私の場合、耳から入ると楽譜を見なくなる傾向もあるので
音読みの段階ではほとんど聴きません。

 

❿そしてこれら❶~❾までの工程を繰り返し、曲を仕上げていきます。
トライ&エラーの繰り返しです。

 

全部の曲をここまで本格的にする必要はないかもしれません。
ですが、例えば発表会の曲やコンクールの曲など、「これ!」といった曲には行った方がいい工程にはなります。

というか、ピアノがひちゃんと弾ける人は、これらのことをきちんとやっている人です。
(テクニック的な話は置いといて)

 

「読譜」というものの定義も難しいのですが、
私が思う「楽譜を読む」は、これらの最後の段階も入ります。
これらを全部ひっくるめて「読譜」だと思っています。

ドレミがわかればいい、リズムが分かればいい、だけでは足りないのです。

 

と言いつつも、
私も自分が弾く全ての曲にこれらの工程を行えているか?というと
必ずしもそうとは言い切れませんが、
その時にできる範囲で取り組んでいます。

「楽譜を読む」=「楽譜から音楽を再現する」ということ

これは、私の師匠からの言葉ですが、

楽譜を読んで演奏するタイプのピアノ演奏は、
再現芸術です。

 

楽譜から、楽譜を書いた人が伝えたい音楽を読み取り、あなたらしく「再現」する。

これが、今私たちがしていることです。

読譜はその手段に過ぎません。

 

だから、
同じ楽譜を読んでいても、
同じ演奏はない。

どう「再現」するかが、人によって違うからです。

 

さあ、あなたは・・・?

その曲を、どう再現しますか?

 

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