ト音記号やヘ音記号とは何?その意味や由来は?

こんにちは。
ピアノ講師の“やまもりのくま”です♪

ピアノ初心者の方に向けて
楽譜の読み方を解説しています。

今日は「ト音記号」と「ヘ音記号」について。

 

ト音記号やヘ音記号は、「音の高さ」を決める

とてもとてもとても!!重要な記号です。

でも、ここを見ていない人が多い。

 

まずは、
これらの記号がどのくらい「楽譜」にとって大事なものなのか?
からお話しますね(^^)

楽譜とは?

そもそも、楽譜とは何でしょうか?

楽譜とは、ある決まった書き方に従って、音楽を紙に記したものです。

 

広い意味で「楽譜」とは
ギターやベースなどで使われるタブ譜や、
筝(こと)や三味線で使われる弦名譜(げんなふ:弦に名前を付けて記したもの)も含みますが、

このページでは国際的に用いられている五線譜について見ていきます。

これはピアノの楽譜でも使われている書き方になります。

 

これが「五線」です。
ピアノの楽譜だとこれですよね。

五線

文字通り、5本横線があります。

このままでは、ただ等間隔に5本線が引いてあるだけの状態ですが、
これに音符や休符、諸記号などを書き加えると「楽譜」の完成になります。

 

そしてこの「楽譜」は、5本の横線を元に音楽を表す方法なので

「五線譜」と呼ばれます。

音部記号とは?

ただの五線を「楽譜」にする第一歩として、
楽譜の格段の一番左に、必ず書いてあるものがあります。

 

それが、音部記号と呼ばれるもの。

 

音部記号とは何かというと、

基準となる「ある音」を示すことで、楽譜上の音符の“音の高さ”を決める記号です。

つまり、これらがなければ‟音の高さ”が分からない、ということ。

 

音部記号には「ト音記号」「ヘ音記号」「ハ音記号」の3つがあり、
ピアノではト音記号ヘ音記号を用います。

ト音記号

ト音記号

ヘ音記号

ヘ音記号

 

これらの音部記号を五線上に書くことによって
「この音符は、この音!」
と、絶対的な音の高さを表すことができるようになっています。

 

では、ト音記号とヘ音記号がそれぞれに示す
「ある音」とは何でしょうか。

ト音記号が示す音は「ソ」

ト音記号は、真ん中のドより少し右にある「ソ」を示す記号です。

ト音記号が示すソの音

ト音記号が示す「ソ」の音

 

これだけたくさん鍵盤があると
一体なんのこっちゃ?ですが、
ピアノでは目印となる音があります。

それが「真ん中のド」です。

 

「真ん中のド」というのはピアノのメーカーロゴが入っているあたりにある「ド」のこと。

「ド」は黒い鍵盤が2つ並んだ、左側にあります。

ピアノの真ん中のド

鍵盤上の「真ん中のド」

 

そしてト音記号の示す「ソ」はこの「真ん中のド」より少し右側にあります。

 

ピアノは右側に行くほど音が高くなりますから、
ト音記号の示す「ソ」は、実際に弾く音としては「真ん中のド」より少し高い音になります。

ピアノの真ん中のドの音と、ト音記号が示すソの音

「真ん中のド」とト音記号が示す「ソ」

 

「ソ」って、高さ違いでピアノの中にあちこちあるんですが、
ト音記号が示す「ソ」はただひとつ。

どこの「ソ」でもいいわけではなく、
ここの「ソ」と決まっています。

楽譜ではその「ソ」はどこ?

では、ト音記号は
この「ソ」をどのようにして楽譜で示しているのでしょうか。

 

実はト音記号は、五線譜の下から2番目の線をぐるっと囲うように書くことで
「楽譜ではここがソ」だと伝えています。

ト音記号が示すソの音

ト音記号はソの音を示す記号

 

上から4番目の線の上に書かれた音=真ん中のドより少し高いソ
であることを示すのが「ト音記号」です。

 

これで、「ピアノの鍵盤上のソ」と「楽譜上のソ」がつながりましたね(^^)

 

ト音記号は、主に高い音(ピアノの鍵盤だと真ん中より右側)を表す記号なので
「高音部記号」とも呼ばれます。

ト音記号の由来や成り立ちは?

そもそも。

 

「ト音記号」ってなんか変わった名前じゃないですか???
しゃべると「トーン記号」みたいに聞こえる。

でも「ト音記号」と書く。

 

これは何だ、と。

 

「ト」というのは、「ドレミファソラシド」を日本語読みしたら分かります。

 

え???「ドレミ・・・」って日本語じゃないの!?と思われるかもしれませんが、
これは実は、日本語ではなくイタリア語。

イタリア語の発音が日本語とよく似てるので、ドレミも日本語だと思っている人が多いですが、
ドレミ・・・のことを日本語では「ハニホヘトイロハ」と言います。

 

ド レ ミ ファ  ラ シ ド(イタリア語)
ハ ニ ホ ヘ   イ ロ ハ(日本語)

 

さあ、「ト」とはドレミで言うと何の音でしょうか?

 

およよ??

先ほどからしつこいくらい言っている
「ト音記号はソ!」
の通り、

「ト」=「ソ」ではないですか(^^)

 

そう!

というかむしろ「ソ=ト」の音を表す記号だから
「ト音記号」と言うんですよね。

 

で、あのぐにゃぐにゃした記号。
あれは、「G」が元になっています。

ト音記号の変遷

ト音記号の変遷(出典:新編 音楽中辞典)

 

なぜ「G」なのかと言うと・・・

英語やドイツ語では、「ドレミファソラシド」のことを「CDEFGAB(H)」と表します。

 

ド レ ミ ファ  ラ シ(イタリア語)
C  D  E  F    G  A  B(英語など)

 

ほらほら!!
「ソ=G」なのです!!

 

日本では、この同じ「ソ」のことを

ソ(イタリア語)
ト(日本語)
G(英語やドイツ語)

と、3つの表し方で表現するのでややこしいんです(^_^;)

 

「ト音記号」というのは、

「ト音」=「ソ」の音を示す「G」が元になった記号!

ということです♪

ヘ音記号が示す音は「ファ」

次に、ヘ音記号の示す「ある音」とは何でしょうか。

 

ヘ音記号は、真ん中のドより少し左にある「ファ」を示す記号です。

ピアノの鍵盤上のヘ音記号の示すファ

ヘ音記号の示すファ

 

先ほど、ピアノは右側に行くほど音が高くなる、と言いましたが
逆に言うと、左側に行けば音は低くなる、ということ。
ヘ音記号の示す「ファ」は、「真ん中のド」より少し低い「ファ」であると言えます。

「真ん中のド」から一番近い左側の「ファ」ですね。

楽譜ではその「ファ」はどこ?

ではこのヘ音記号、楽譜では
どのようにしてこの「ファ」を示しているのでしょうか。

ヘ音記号とファの音

ヘ音記号とファの音

 

ヘ音記号は、まず下から4番目の線上でグルグルと黒い丸を書きます。
この黒い丸の位置が「真ん中のドより少し低いファ」です。

ヘ音記号の右側の小さな黒い点々は、
ファを示す線を上下で挟むように書きます。

そうすることで下から4番目の線の上に書かれた音=真ん中のドより少し低いファ
であることを示しています。

 

「ピアノの鍵盤上の位置」と「楽譜上の位置」が一致したでしょうか?

(ダジャレじゃないよ(^_^;))

 

ヘ音記号は、主に低い音(ピアノの鍵盤だと真ん中より左側)を表す記号なので
「低音部記号」とも呼ばれます。

ヘ音記号の由来や成り立ちは?

さて、この「ヘ音記号」も「ト音記号」のように由来をみてみます。

考え方は同じ。

 

ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド(イタリア語)
ハ ニ ホ   ト イ ロ ハ(日本語)

 

これを思い出してください。

「ファ」って日本語で何て言うのでしょうか?

 

もうお分かりですね♪

「ファ」=「へ」です。
「へ」の音を示す記号だから「ヘ音記号」。

 

そして、「ヘ音記号」の形の由来は・・・

ヘ音記号の変遷

ヘ音記号の変遷(出典:新編 音楽中辞典)

 

ド レ ミ ファ ソ ラ シ(イタリア語)
C  D  E  F    G  A  B(英語など)

 

ねっねっ?

「ファ」=「F」なのです。

 

ということで、「ヘ音記号」とは

「へ音」=「ファ」の音を示す「F」が元になった記号!

ということです(^^♪

これで「ト音記号」と「ヘ音記号」の謎、解けたでしょうか?

ピアノの楽譜を読むうえで注意したいこと

さてはて、
ト音記号、ヘ音記号がそれぞれ示す音がわかったところで、
ここからが実はとっても大事な話

 

ピアノの楽譜って、このように上下二段になっていますよね。↓

大譜表

 

これ、どういうことかというと、

  • 上の段が右手
  • 下の段が左手

を表しています。

ピアノにおける大譜表の見方

 

ここで私が声を大にして言いたいポイントは、

  • 「右手=ト音記号」ではないよ
  • 「左手=ヘ音記号」ではないよ

ということ。

 

あくまで、
上の段が右手を表していて、
下の段が左手を表している。

 

そして、
右手が高い音を弾くことが多いのでト音記号を使うことが多く、
左手が低い音を弾くことが多いのでヘ音記号を使うことが多い。

というだけなんです。

 

多くの人は、
右手がト音記号、左手がヘ音記号の楽譜しか見たことがないので、そう思い込んでいるだけ。

楽譜の構造としては、弾く手と音部記号はつながっていないのです。

(このへんのお話はこちらでも詳しくお話していますので、良かったら読んでみてください(^^))

 

だから!!!

 


各段の初めに書いてある音部記号を、必ず確認してねー!!

 

この「音部記号」(ト音記号かヘ音記号か)を確認せずに読み始めると、
全部読み直しになることがあります。

 

かつ、この音部記号は途中で変わることもあります。
(右手で低い音、左手で高い音を弾くこともよくあります)

 

音部記号は各段の左側に必ず書いてありますので、
読む前には絶対に確認してください♪

今日のまとめ

それでは今日のまとめ♪

  1. ト音記号が表しているのはある1つの「ソ」
  2. ヘ音記号が表しているのはある1つの「ファ」
  3. 音を読む前にト音記号かヘ音記号化を確認する!

さて、楽譜の左側にある音部記号を確認したら、
次は実際に音符を読んでみましょう!

 

 

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