こんにちは。
ピアノ講師の“やまもりのくま”です。
ピアノ初心者の方へ向けて、
楽譜の読み方を解説しています。
今日は、「D.S.」。
携帯ゲーム機の方ではなく、
楽譜でよく使われる、とっても大事な記号です。
それでは楽譜の「?」を「!」に♪
まずは読み方から。
このページの目次
「D.S.」は「ダル・セーニョ」と読む
はい。
こちらの記号ですが、
「ディーエス」と読むのではなく
「ダル・セーニョ」と読みます。
英語ではなく、イタリア語です。
「ダル」は「~から」
「セーニョ」は「記号、印」
を意味します。
ということで、
「ダル・セーニョ」とは「記号から」。
ある記号のところまで戻って、
そこからまた弾いてね、という記号になります。
要するに「記号のとこからもう一度繰り返してね」ということ。
ダル・セーニョが指示する「記号」とは?
では、その記号って?
というと、こんなのです。
Sに斜め線を引いて、ちょんちょんっと2点打った形。
この記号を、「セーニョ」と言います。
楽譜に「D.S.」を見つけたら、
次に探すべきはこの「セーニョ」です。
セーニョが見つからない!
と、ここでよく問題になるのが
「セーニョ、どこ!!?」
という現象。
いや、ちゃんとあるんですよ(笑)
「D.S.」がある限り、
まず「セーニョ」もあります。
だけど、パッとは見つからないことが
よくあります。
なぜか?
それは、楽譜には多くの情報がまとめて書いてあるため。
探すポイントを知らないと迷子になってしまうのです。
では、どこにあるのか?
当たり前なんですが、
「セーニョまで戻ってもう一度弾く」
のですから、
「D.S.」と書いてある箇所より前にセーニョがあります。
なので、「D.S.」と書いてある小節より前を探してください。
なぁんだ、引っ張っといてそんなことか・・・
と言われてしまいそうですが・・・
でも、あなたは「D.S.」にたどり着くまでに
「セーニョ」を素通りしてきているハズです。
お気づきになっていたでしょうか?
欲を言えば、
弾いているときに「セーニョ」がどのあたりにあったかを
頭の片隅に入れておけるようになれば、もう完璧です(^^)v
探すポイントは?
ここで挙げた例だと、
音符や歌詞が書かれていないので
「セーニョ見つけるのなんて、簡~単~♪」
という感じですが、
実際の楽譜だと情報量が多く、
「D.S.より前」という情報だけでは、
自分が見つけたい記号までなかなかたどり着けなかったりします。
更に、
「ドレミを追うので精一杯なのに、
記号まで弾きながら見つけるとかできん!!(;´Д`)」
という、悲痛な叫びも、
「D.S.より前を探しているのに、
なかなかセーニョが見つからんやないかーい( ̄д ̄)」
という突っ込みも伝わってきそうです(笑)
でも・・・
たぶん・・・
私があなたの楽譜を見たら、
あなたが見つける半分の時間で
セーニョを見つける自信があります(笑)
それは、
セーニョが楽譜の「どんな場所に書かれていることが多いのか」
を知っているからです。
ほら、例えば
初めて行ったスーパーで、マヨネーズを探してるとします。
その場合、
やみくもに、手あたり次第探すよりも、
棚の上の方にあるカテゴリを見て、
「調味料」コーナーに行き、
お塩やお砂糖よりも
形の似てるケチャップの近くにありそうだ・・・
と見当をつけて探した方が、
よっぽど早く見つかるじゃないですか。
セーニョもマヨネーズと同じ(笑)
探すポイントがあるのです。
そこで。
やまもりのくまの ワンポイントアドバイス♪
になってしまうのですが。
五線譜や大譜表の上を探せ!
「セーニョに戻る」という意味の「D.S.」は、
基本、大譜表や五線譜の下側に書いてあることが多いです。
そして、小節の終わりに書いてあることがほとんど。
ですが、「セーニョ」は
大譜表や五線譜の上側に書いてあります。
また、小節の初めに書いてあることが多いです。
更に、楽譜のページ数のなどの関係で、
段の頭に書いてあることもよくあります。
こういう所に書いてあると、意外と見落としやすいので
注意して見てみてくださいね(^^)
「曲の節目」を探せ!
加えて、曲の節目を意識すると見つけやすいです。
例えば、
複縦線の後
→複縦線とは、五線譜に縦に書かれた二重線のこと。
これは曲の節目に使われる線なので、この線の後に書かれている可能性があります。
練習記号があれば、そのそば
→練習記号とは、□で囲まれたAやBなどのこと。
これらの練習記号は、曲の中での区切りの位置に書かれています。
練習記号は大譜表や五線譜の上に書かれますから、
それらの練習記号の隣に書いてあることがよくあります。
言ってしまえば、
・段の初めで
・複縦線の後(前の段の最後に複縦線がある)で
・練習記号と一緒に書かれている
ものもあります。
これらのポイントを参考に、楽譜の中からセーニョを探してみてください♪
ただねっ、
マヨネーズも、もしかしたらその日は特売で、
レジ横のおっきなカゴに盛られてるかもしれない・・・
というように、
セーニョも必ず上記の場所で見つけられるというわけではない、
という可能性も、
頭の隅に置いておいていただけると幸いです。
(でも格段に見つかる確率はアップするハズ(私比))
さあ、
セーニョ、見つかりましたか?
あとはそこまで戻ってもう一度弾けば良いだけです♪
戻った後は?
無事セーニョが見つかり、D.S.で戻った後、
曲の進み方はそれぞれの曲によって異なります。
例えば、
フィーネ(Fine)で終わることもありますし、
さらにコーダ(Coda)で終わりの部分へ飛んでいくこともあります。
「D.S.」には「セーニョに戻る」という意味しかないので、
その後どう進んでいくかは、更に別の記号を使って表されています。
ただ、ポップスで使われる繰り返し記号というのは、ある程度決まった形があります。
なので、形を覚えてしまえば難しい訳ではないです。
(終わり方については、また別のページでお話しますね♪)
ということで、D.S.とセーニョについてはおしまい!
お疲れ様でした(^^)