ぷりんと楽譜の難易度解説!目安となる楽譜と音源をまとめました

こんにちは。
ピアノ講師の“やまもりのくま”です。

今日は「ピアノの楽譜の難易度」について。

 

楽譜選びの際、一番気にするのはおそらく
その楽譜のレベル。

その楽譜が「自分に合っているかどうか」ですよね。

 

私はヤマハの「ぷりんと楽譜」をよく利用するのですが、
そこでは、難易度はこのようになっています。

初~初中級
ヤマハのピアノ演奏グレード「10~8級」程度
「バイエル」「ブルグミュラー」前半程度
中~中上級
ヤマハのピアノ演奏グレード「7~6級」程度
「ブルグミュラー」後半、「ソナチネ」程度
上級
ヤマハのピアノ演奏グレード「5級」程度
「ソナタ」以上

https://www.print-gakufu.com/guide/4001/より

 

これを見て、
「あ~大体わかったわ!」
という方は、この先を読まなくてよいです(笑)

「ちょっと、これではよくわからないよ~(:_;)」という方のみ、
この先をお読みください。

 

ここでは、まずはおおまかなレベルの目安を、
上記の表示通り、見ていきます。

ヤマハの「演奏グレード」というレベルが書いてありますが、
この演奏グレードというのは、ヤマハが独自でしている試験になります。
演奏をするための色々な技能を試験するものです。
私も20年くらい前はよく受けてました。
(20年て…なんかものすごい昔ですね(笑))

 

ただ、あまりヤマハに通ってる人以外が受ける試験ではありませんので、
ここではそれぞれの下の段に書いてある

初~初中級:「バイエル」「ブルグミュラー」前半程度

中~中上級:「ブルグミュラー」後半、「ソナチネ」程度

上級:「ソナタ」以上

をレベルの目安として見ていきます。

 

その後、私が色んな楽譜を購入したり
比較検討したりして
肌で感じている「楽譜のレベル」を
「きらきら星」を使って見ていきます。

ただ、それはあくまでも目安で、
私の個人的な見解です。

何より、
実際の楽譜の難易度には「幅」がありますから、
「こんな風に選んでる人もいるんだ~」と参考程度に
見ていただけたらと思います。

 

ちなみにですが、ここで見ていくのは、
ポップスの難易度(レベル)です。

最後に少し触れますが、
クラシックの難易度とはずいぶん違いますので、
その点、ご理解いただき読み進めていただければと思います。

 

それでは参りましょう!
まずはこちらから。

そもそも、楽譜の難易度ってどうやって決まるの?

一昔前、それこそ私がピアノを習っていたころは、
楽譜のレベルに人が合わせるものでした。

今でも、「クラシック」をメインに習っておられる方は、
そうだと思います。

「〇〇が弾けた」と言えば、その人の大体のピアノのレベルがわかるのです。

 

これは「〇〇」という曲の
楽譜が1つだからできたこと。

正確に言うと、
出版社や編集者などによって楽譜に若干の違いはあるのですが、
基本的に「〇〇」という曲の楽譜はそれしかないのです。

なので、曲自体が難易度を表していました
「この曲は難しい」
「あの曲は簡単に弾ける」
といった具合です。

 

ですが、今ポップスの楽譜には、
たくさんのアレンジがあります。

これは、1つの曲を
色んなレベルの方が「弾きたい」と思った結果だと思います。

それだけピアノが身近になり、
ポップスの曲を昔よりも多くの人が弾くようになった、
ということではないでしょうか。

 

例えば「●●」という曲を、

  • とにかく簡単に弾きたい
  • ちょっとだけ難しいバージョンで弾きたい
  • 原曲に忠実に弾きたい
  • カッコいいアレンジで弾きたい
  • とにかく難しく派手に弾きたい
  • ジャズ風に弾きたい

など、色んな要望に沿って楽譜を作った結果、
同じ曲にもかかわらず
「この楽譜はどのくらいのレベルのものですよ」
ということを表す必要が出てきた。

それが今、ここでお話しようとしている
「楽譜の難易度(レベル)」ということになります。

 

さて、私自身は、ぷりんと楽譜の関係者ではありませんし、
楽譜を売って販売しているわけでもありません。

ですが、自分で楽譜も書きますし、
耳コピもしますし、
アレンジもしますし、
作曲もできます(もう何年もしてませんが…)。

初めて見る表現記号などは辞書を引きますが、
基本的には楽譜を読むのにも書くのにも困りません。

 

なので、楽譜を見たら大体のレベルが分かりますし、
楽譜を見れば、ピアノを弾かなくても
自分の中で「それがどんな音楽なのか」が分かります。

 

そういう人間から見た「楽譜の難易度」。
これらのようなポイントで決められていると思います。

 

  • 全体的な音の数
  • 細かい音の多さ
  • 音の高さ(加線が多い楽譜かどうか)
  • 左手の簡単さ
  • 曲の長さ
  • リズムの難しさ
  • 音楽記号(表現の記号や強弱など)の多さ
  • 調性(ハ長調やト長調など。ト音記号やヘ音記号の隣にある#や♭の数)
  • オクターブ(ドとドなど、高さの違う同じ音)で弾く音があるかどうか
  • 跳躍(鍵盤上で次の音まで距離がある)の多さ
  • 和音(片手で2音以上一緒に弾く音)の多さ
  • テンポ(速さ)
  • 実際に弾いたときの手の動きや指の動き方

 

ざっと挙げただけでも、
このくらいのことが考えられます。
これらの要素が単体で、
あるいは複雑に絡み合って、楽譜が出来ています。

 

これから色んな楽譜を見ていきますが、
ぜひ上記の点を意識しながらご覧ください。

大体自分はどのくらいの楽譜なら弾けそうなのか、
楽譜と動画を元に考えていただければと思います。

“「バイエル」
「ブルグミュラー」前半程度”の
初~初中級

まずは初級から。

バイエル」は、ピアノをしたことがない人でも
聞いたことがあるかと思います。

 

ピアノを習うと言えばまず「バイエル」から、
というイメージがある人も多いのではないでしょうか。

(実は、私自身はバイエルしたことなくって、
レッスンするようになってから初めて購入しました。。。)

 

「バイエル」とは、ピアノ導入期に使われるテキストの名前です。
更に言えば、この本の内容を書いた人の名前です。

 

この「バイエル」、実はかなり幅広い。

片手ずつ、2つくらいの音から始まり、
最終的には両手で曲が弾けるまでになります。

 

最初はこんな感じです。

バイエル

上の楽譜を弾いたらこうなります。
https://youtu.be/txq2K-99Fx8

 

最後の、106番になるとこんな感じ。
バイエル106番の楽譜

こちらも演奏したらこうなります。
https://youtu.be/MdEKh6lFyvw

 

ぶっちゃけ全然面白くもなんともないのですが、
ピアノを弾くために必要な
基本的な指や手の動かし方は、
この「バイエル」が弾ければバッチリです。

昔ピアノを習ったことがある方は、
「まずこのバイエルをやらされた~」
という思い出のある方も多いのでは?

 

よく「バイエル〇〇番程度」と書いてある楽譜がありますが、
あれは、
「バイエル〇〇番が弾けるくらいの人ならこの曲が弾けますよ」
という意味です。

そんな基準にもなるくらい、日本では
ピアノ導入期によく使われる本でもあります。

 

このくらいの楽譜だと
音数も少なく、読みやすい楽譜になっています。

「どう表現して弾くか」よりはまず、
指を動かし鍵盤を押し、音を鳴らすこと」に
集中するレベルとなります。

 

それから、もう1つの目安となるのが、
ブルグミュラー」。
これも本の名前です。

そして、バイエルのように、この本中の曲を書いた人の名前でもあります。

 

ブルグミュラー、
めっちゃ懐かしい!もう一回弾きたい!と思ったのですが、
(素敵な曲ばっかりです!)

どうやら楽譜は実家に置いてきてしまったようで…(T_T)

 

一応、ブルグミュラーの前半ってこのくらいだよ~
ということで、
参考動画を貼らせていただきます。

ブルグミュラーの本には
全部で25曲載っていますので、
大体半分の12番「別れ」がこちら。

結構…難しいですよね(笑)

左手に音も多いですし、
加線のある音もたくさん出てきます。

 

このくらいだと「初級」ではなく
「初中級」に分類されてるのでは?と思います。

(初級と中級の間くらい、という意味で私は理解しています)

「初級」という言葉から想像していたよりも、難しいかもしれませんね^^;

 

ただ、
テンポが速いので難しく感じてしまうのですが、
曲の長さは短めで、和音も複雑なものは少なく、
音の跳躍なども少なく作られています。

指や手の運びもピアノらしい、
無理のない形に作られています。

“「ブルグミュラー」後半、
「ソナチネ」程度”の中~中上級

次は、中級。

ブルグミュラー」の後半といえば、
このくらいの曲になります。

 

こちらは「ブルグミュラー」本の最後に乗っている、
「貴婦人の乗馬」という曲です。

このくらいになると、更に表現も求められますし、
楽譜自体も黒っぽくなってきます。

初級よりも、曲の長さ自体も長くなってきます。
左手も跳躍があったり、両手に和音が増えてきます。

 

また、もう一つの基準となっている
ソナチネ」というのは、
曲の形式の名前です。

今回は人の名前ではないですね~。

色んな作曲家が
「ソナチネ」という形式で作った曲を集めた
「ソナチネ」という本もあります。

 

この次の上級に出てくる「ソナタ」というのも
音楽の形式の名前なのですが、
その「ソナタ」の短いバージョンのことを
「ソナチネ」と言います。

私が勉強した楽譜なので色々と書き込んでありますが、
ソナチネってこんな感じ。

ソナチネの楽譜

このくらいになると、
楽譜の表現記号や指示記号も増えてきます。

ある程度楽譜が読めないと、
弾くのは難しいと思います。

このくらいの難易度が、中級や中上級と書いてある楽譜になります。

“「ソナタ」以上”の上級

さて、最後は上級。
「ソナタ」以上の難しさとなります。

先ほど少し触れましたが、
「ソナタ」とは音楽の形式の名前で、
こちらも人の名前ではありません。

 

ソナタというのは、全部を弾くととても長く、
1曲の中に、小さな曲が何曲もあるような感じになります。

その小さな曲を「楽章(がくしょう)」というのですが、
大体ソナタ1曲で3~4楽章あります。

 

「ソナタ」以上、というのは
ソナタが丸々一曲弾けるというよりは、おそらく

最低限、ソナタの中のどれか1楽章が弾ける程度

を指していると思われます。

 

ソナタの楽譜はこんな感じです。

下の動画の、冒頭の楽譜になります。
https://youtu.be/QI30L4fJOes

 

この辺まで来ると、まず体力がいります
難しいだけでなく、長い。
曲が長いということは、最後まで弾けるだけの体力や集中力がいるということ。
曲の長さも、難易度に関係している重要な要素です。

このレベルまで来ると、なんでもアリというか(笑)
色んな制限から解放されていきます。

ある程度「何でも弾ける」レベルだと思ってください。

 

 

ここまで、ぷりんと楽譜に記載されている楽譜の「難易度」を
具体的に見てきました。

ご自分の弾きたい曲、どのくらいのレベルを
選んだらよいか、大体の見当はついたでしょうか?

 

次は、私自身が色々な曲を購入したり、
楽譜を比較したりして感じている、
難易度のもっと細かい話
をしていきます。

実際に購入する際の参考になればと思います。

 

ここからは、私が「楽譜の難易度」を
「大体こんな感じで考えているよ」というのをお伝えします。

ただ、冒頭でも述べた通り、
あくまで私が選ぶ際の私的な考えです。
楽譜選びの一助としていただければと思います。

「初級」より簡単な「入門」

簡単な楽譜を探すとき、
「初級」の楽譜を選んでいませんか?

もちろん、ほとんどの楽譜では「初級」と書いてあるのが
一番簡単な楽譜です。

ですが、時々「入門」と書いてある楽譜もあります。
この入門、実は「初級」よりも簡単な楽譜になります。

私の「入門」のイメージはこのくらい。

入門レベルの楽譜

バイエル20番台程度。

とにかく、メロディーは無駄なく簡単に。
リズムも省略できるところは簡潔に。
左手も全音符や二分音符で構成されていることが多いです。
和音(片手で2音以上を一緒に弾く)はほとんど出てきません。
曲の長さも、ポップスであれば1番だけ。

少ない音で、できるだけ簡単に。
でも、どれだけその曲らしくするか。
アレンジ力を試されるレベルでもあります。

意外と範囲の広い「初級」

おそらく、
「自分はちょっとピアノが弾ける程度」
「昔は結構弾けたんだけど、久しぶりなのよねぇ」

と思っておられる方が選ぶのが、
この「初級」ではないでしょうか。

でも、「初級」と一言で言っても、
私はその範囲、かなり広いと思っています。

私の中では、初級は主に3段階に分けて考えています。

1.入門に近い初級
2.初級
3.初級~中級にまたがるくらい

それぞれ見ていきますね。

1.入門に近い初級

これは、初級って書いてあるけど、
ほとんど入門に近いよね、というアレンジです。

私のイメージはこんな感じ。

初級1

右手は入門と変わらず、左手に少し音が増えたくらいです。
バイエル30~40番台くらいのイメージです。

2.初級

まさに初級!というアレンジ。

でもね、意外とこれをちゃんと弾けるようになるまでって
結構かかるんですよ…

ちょっと頑張れば弾けるかな、というレベルです。

3.初級~中級にまたがるくらい

これが、私のイメージする初中級というレベルになります。

きらきら星 初中級

中級まではいかないけど、右手も左手もちょっと難しくなってきます。

ただ、中級以降にあるような、
指がこんがらがりそうな複雑さはないです。

 

番外編 「ハ調」アレンジって?

初級の楽譜には、しばしば「ハ調アレンジ」という言葉が出てきます。

細かく説明すると長くなるので、
ものすごく簡単にお話しますね。

カラオケにキーってあるじゃないですか。

自分の声の高さに合わせて
曲全体の高さを上げたり下げたりできるやつです。

 

あれ、歌う時にはあまり気にならないのですが、
ピアノで弾く時には大きな問題になってくることがあります。

 

というのも、ピアノには白い鍵盤と黒い鍵盤がありますよね。
あの黒い鍵盤を苦手と思っている方って結構おられるんですよね。

 

基本的にはここでご紹介している「きらきら星」のような
「ト音記号やヘ音記号の隣に#や♭がない明るい曲」
のことをハ長調と言います。

 

世の中にある曲は様々なキーで作られていますから、
そのままピアノで弾こうとすると
「めちゃくちゃ黒鍵が多い!」という曲もあります。

 

そんな曲をピアノ初心者の方にも弾きやすく、
ということで作られたのが
この「ハ調アレンジ」。

 

カラオケで言う「キー」の高さを、
ピアノで弾きやすい高さに換えたものです。

 

「黒い鍵盤がいっぱいあると、なんだかよくわからないわ~」
という方にオススメのアレンジです。

 

初級・初中級のハ調アレンジ楽譜一覧

 

かっこいいアレンジが増えてくる
「中級」

次は中級。
中級を選ぶ方は「私はピアノを弾ける」と思っている方だと思います。
さすがにちょっと初級は簡単すぎるわ、というあなたへ向けたアレンジです。

私の中級のイメージはこんな感じ。

きらきら星 中級アレンジ

臨時記号(音符の隣にある#や♭)も増え、リズムも複雑に。

中級になると、#や♭が多くても
原調(曲の元々の高さ)でのアレンジが多くなってきます。
(ハ調アレンジの楽譜もあります)

若干の「弾きにくさ」を伴ってくるレベルでもあります。

中級の中でも難易度に幅がありますが、
初級ほど激しい差はありません。

 

ちなみに、私は上級も弾けますが、
この中級のアレンジが一番弾きやすく、好きです。

難しすぎず、簡単すぎない。
でも、聴いていて物足りないアレンジではない。
ピアノが弾ける人にとっては、バランスの良い難易度だと思います。

 

番外編 「美しく響くシリーズ」
ぷりんと楽譜の中級の中で、
私が特に気に入っているのが
美しく響くシリーズ」。このシリーズのアレンジは、
和音の進行が凝っていたり、
ちょっとしたリズムがかっこよかったりして、
とても気に入っています。 

このシリーズに出会ったのは、
中島みゆきの「糸」を結婚式で弾く時に
「ガンガン弾く感じではないけど、思わず聴き惚れるようなアレンジないかな?」
と思って探していた時でした。

 

そして自分がこの楽譜に一目惚れ(笑)
https://youtu.be/t091DwaXU9E

この「糸」の楽譜はこちら。

 

その後、もう一度「糸」を弾く機会があったのですが、
その時もこのアレンジで弾きました。

 

「美しく響くシリーズ」の楽譜は、
結婚式、ラウンジ、バーなど、
ちょっとオシャレで非日常の空間にピッタリです。

 

「美しく響く」シリーズ中級の楽譜一覧

 

難しいのは当たり前。
いかに弾きこなすか?の「上級」

さて、最後は上級。
まぁ、名前から想像するに、難しそうですよね(笑)

私の上級のイメージはこんな感じ。

きらきら星上級の楽譜

これ、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」からなんですが、
このくらい音が多いと上級かな?と思います。

 

この上級。
弾けることを前提に作られていますので、まぁまず難しいです。
弾き込むのにも時間がかかるかと思います。

 

が。
冒頭で、「ポップスとクラシックでは難易度が違う」と
お話させていただきましたが、

この「ポップス基準の上級」は、
クラシックで言うと中級の上くらいかな
というのが私の感想です。

実際、先ほど上級の楽譜としてご紹介した「きらきら星変奏曲」も、
クラシックの楽譜を多く手掛ける全音の「ピアノピース」というでは
「D(中級上)」となっています。

 

もちろん、この上級になると
「難しさに制限がない」ので、
私が見ても「うわ…」とのけぞりたくなるような楽譜もありますが、
ピアノピースの「D」以上、と思っていただければ良いかと思います。

 

 

以上が、私の考えている「ぷりんと楽譜の難易度」になります。

何度も言うようですが、
かなり私的な見方ですし、
実際の楽譜の難易度には幅もあります

 

また、その曲ごとに特徴がありますので、
「必ず‟こう”!」と言い切れない部分があります。

 

ですが、あなたが楽譜を選ぶ上での、
何かしらヒントになればいいなと思います(^^)

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

 

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